不妊治療と『再生医療』について

【子宮内膜に対する多血小板血漿を用いた不妊治療】

厚生労働省の認可がおりました。2020年6月から当院でも再生医療をスタートしました。詳細については直接、院長までご相談ください。

 

自己末梢血(自分の血液)を用いて、高濃度血小板血漿(血液中の血小板)を分離して子宮内に注入する再生治療です。胚移植(受精卵を子宮内に戻すこと)を実施するごとに2回の治療が必要になります。つまり胚移植するときに毎回2回実施することになります。

妊娠成立には子宮の環境も関与しおり、なかでも血小板成長因子が重要な役割を担っております。これは細胞の成長を促す豊富な成長因子を放出し、子宮内環境の改善を促すことが報告されています。子宮内膜(受精卵の受け皿となるベット)における細胞増殖、血管新生を良好にサポートすることで着床率の向上や妊娠維持の改善が期待できます。

子宮内膜が薄いかた、胚移植しても反復して不成功のかたに対する難治性不妊症に対する治療としておこなわれていますが、妊娠成立には様々な要因が関与しているため全ての患者様に効果が期待できるとは限りません。

<対象者> 

〇凍結融解胚移植(凍らせておいた受精卵を融解して子宮内に戻すこと)を

何回もおこなっても妊娠しないかた

〇子宮内膜(受精卵を戻すベッド)が薄いかた 

  例)子宮内膜ポリープの手術をしたことがあるかた

    アッシャーマン症候群(子宮内の癒着のある)かた

    流産を繰り返すなど子宮内の外科的手術をしたことのあるかた

 

<禁忌(実施できない人は下記のかたです)>

 貧血のかた(ヘモグロビン11g/dl未満のかた、血小板数15万/mm3未満のかた

 非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDS)を服用しているかた

 B型肝炎のかた、C型肝炎のかた

 抗凝固剤(血液をサラサラにする)で治療中のかた

 帝王切開術の既往のあるかた、子宮筋腫の手術をしたかた

 血小板機能異常(血小板の働きの異常を指摘されたことがある)のかた

 血小板減少症(血小板が少ない)のかた、血行動態不安定のかた

 敗血症のかた(血液の中に細菌が入ってしまったかた)

 急性感染症のかた(発熱や痛みのあるかた)

 慢性感染症のかた、慢性肝疾患(肝臓が悪いかた)

 ガンのかた

 

<副作用>自分の血液から取り出した多血小板血漿を用いるため後遺症が残ったり、処置が必要となったり等の重大な健康被害は報告されておりません。

 

<治療方法>

融解胚移植(凍った受精卵を溶かして子宮内に戻すこと)の準備と並行しながらスタートします。全部で2回子宮内に血小板を注入します。

 

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